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映画館(チケット売り場)でちょっといいことがあったが内緒。
あとで書きます。
○
風立ちぬ。
見終わりました。
すごくいい映画だったけど、
感想は一言では言えないのであとでまたじっくり書きます。
ところで最初に言ってた良いこととは、
ここでハロメン(研修生)に遭遇したことです。
おそらく、はまちゃん大佐とむろたんでしょう。
何の映画を見たんでしょうね。
○
では感想。
映画のストーリ(結末)に触れています。
ネタバレに注意してください。
以下隠します。
とても面白かったが、ラストはあっけない。
え、ここで終わるの?という感じ。
まだ、あと5時間くらいこのドラマの続きを見ていたいと思った。
それを許さなかったのは、興行映画の限界である時間の制約と、
作り手側の体力(耐力)の問題であろう。
宮崎駿自身が本作をどう語っているのかは知らないが、
特に続編を作るというわけでもなさそうである。
本作は宮崎駿が実在の人物をモデルにしてアニメを作るいう、
かつてなかった挑戦をしている。
なので、宮崎ワールドというべきファンタジー的要素は少ない。
ストーリーはシンプル、かつ地味である。
しかし、主人公がときどき夢想するシーンや、
関東大震災の描写などに宮崎的アニメ世界が垣間見える。
そして、淡々と物語は進行し、
いきなりのラストシーンとなる。
これは面食らう人もいるだろう。
なぜなら堀辰雄の「風立ちぬ」を読んでいないと、
菜穂子がどうなったか理解できないからだ。
また、零戦がどういう運命をたどったか、
歴史的背景を知らない人には、状況がよくわからないだろう。
とても、含みの多いラストである。
観客に行間を読むことを強いるからである。
宮崎駿は、こういう含みを持たせる映画作りはしてこなかった人である。
1作品で、きっちり落とし前をつける。
起承転結を凝らし、とても完成度の高い作品作りをしてきた。
それは誰が見てもわかることを前提としていて、
特に子どもが見ても楽しめるエンターテインメントを目指していたからだ。
テーマは深くとも、
ラストシーンはわかりやすくハッピーエンディングとなる。
「風立ちぬ」は言わばバッドエンディングである。
しかし、あえてそれを見せない。
隠してしまう。
死も見せない。
戦争も見せない。
ある意味、宮崎流の美学なのだろう。
わかる人にだけわかればいいという映画であると思っていい。
評価(5点満点) ☆4つ