このまま豊洲で映画なう。
風立ちぬ


映画館(チケット売り場)でちょっといいことがあったが内緒。
あとで書きます。



風立ちぬ
見終わりました。


すごくいい映画だったけど、
感想は一言では言えないのであとでまたじっくり書きます。


ところで最初に言ってた良いこととは、
ここでハロメン(研修生)に遭遇したことです。
おそらく、はまちゃん大佐とむろたんでしょう。


何の映画を見たんでしょうね。



では感想。
映画のストーリ(結末)に触れています。
ネタバレに注意してください。
以下隠します。


とても面白かったが、ラストはあっけない。
え、ここで終わるの?という感じ。


まだ、あと5時間くらいこのドラマの続きを見ていたいと思った。
それを許さなかったのは、興行映画の限界である時間の制約と、
作り手側の体力(耐力)の問題であろう。


宮崎駿自身が本作をどう語っているのかは知らないが、
特に続編を作るというわけでもなさそうである。


本作は宮崎駿が実在の人物をモデルにしてアニメを作るいう、
かつてなかった挑戦をしている。


なので、宮崎ワールドというべきファンタジー的要素は少ない。
ストーリーはシンプル、かつ地味である。


しかし、主人公がときどき夢想するシーンや、
関東大震災の描写などに宮崎的アニメ世界が垣間見える。


そして、淡々と物語は進行し、
いきなりのラストシーンとなる。


これは面食らう人もいるだろう。
なぜなら堀辰雄の「風立ちぬ」を読んでいないと、
菜穂子がどうなったか理解できないからだ。
また、零戦がどういう運命をたどったか、
歴史的背景を知らない人には、状況がよくわからないだろう。


とても、含みの多いラストである。
観客に行間を読むことを強いるからである。


宮崎駿は、こういう含みを持たせる映画作りはしてこなかった人である。
1作品で、きっちり落とし前をつける。
起承転結を凝らし、とても完成度の高い作品作りをしてきた。


それは誰が見てもわかることを前提としていて、
特に子どもが見ても楽しめるエンターテインメントを目指していたからだ。
テーマは深くとも、
ラストシーンはわかりやすくハッピーエンディングとなる。


風立ちぬ」は言わばバッドエンディングである。
しかし、あえてそれを見せない。
隠してしまう。
死も見せない。
戦争も見せない。
ある意味、宮崎流の美学なのだろう。


わかる人にだけわかればいいという映画であると思っていい。


評価(5点満点) ☆4つ